アート

\スズサポの声をお届けする/大蔵ざらえ活動レポート

4月24日(土)・25日(日)に行った『珠洲の大蔵ざらえプロジェクト 民具引っ越し大作戦』。

これまで「大蔵ざらえ」で珠洲市内のお宅65軒から1500点を超える民具を収集してきました!その一部をアーティストが活用するため、サポートスズでは、集めた民具を保管場所から、劇場型民俗博物館「スズ・シアター・ミュージアム」に約400点の民具を運ぶ作業を行いました。

そこで、はじめてサポーター活動に参加された金沢市在住のオサダさんに初心者目線で活動レポートを書いていただきました。

「実際サポーター活動はどんなことをするの?」
「スタッフや現場の雰囲気はどんな感じ?」
「宿泊場所や活動までの移動は?」と、初めての方が感じる疑問点にも触れてもらいました。

『今までサポーター活動が気になっていたけど参加まで踏み切れなかった!』という新たなスズサポさんにも届いたらうれしいです。

目次
1.参加を決めて、いざスズへ
2.活動中に感じた自分の中の広がり
3.心に残った景色とこれから

1.参加を決めて、いざスズへ

みなさんこんにちは!金沢に住み始めて丸2年のオサダです。

珠洲市には何度か訪れたことがあり、自然や珠洲焼などの文化をとても魅力に感じていました。ここで開催される芸術祭はどんなものなんだろう、と以前から気になっていたので、今回初めてサポーター活動に参加してきました。

参加前は、「活動内容って力仕事なんだろうか…」
「どんな方が参加されるのだろう」
「楽しく参加できるかな…」と不安がいくつもありました。

また、金沢から珠洲までは思ったより遠く…レンタカーを借り、車で約2時半かけて、珠洲へ到着。

到着時間が19時頃と遅かったので、近くの道の駅でサポーター担当のスタッフの方と合流し、ゲストハウスまで案内いただきました。

宿泊場所は、翌日の集合場所(サポートスズの事務所)と近いこともあり、前泊させて頂けてとても助かりました。

(現在、サポーター宿舎としての日置ハウスはお休み中のため、会期中と宿泊場所が異なり、宿泊料金は1,000円です。夕食や朝食は自分でご用意いただきます。)

宿は、どこか懐かしい雰囲気の建物と親しみやすいスタッフさん達で、初めてなのに親戚のお家みたいな妙に落ち着く場所、という印象でした。

翌日は宿から集合場所まで歩いていき、活動現場までは、スタッフが車で先導、もしくはスタッフの車に乗ることができます。

2.活動中に感じた自分の中の広がり

少し不安も緊張も感じながら始まったサポーター活動でしたが、珠洲で昔使われていた民具を保管場所から見つけて運び出す、という作業は想像以上に面白く、新鮮でした。

昔の民具は初めて目にする物ばかりで、何に使われていたのか考えるのも面白く、一緒に活動していた地元のお母さんが教えてくれる民具にまつわるお話や、珠洲の山の方に住んでたときに、「お嫁に行くまで生魚は食べたことがなかった」というお話はとくに驚きでした。

珠洲といえば海!と思っていたので、とても意外なお話で、同じ珠洲の中でも土地によって風土が違うことを感じました。

古いものって、私たちくらいの世代にとっては新しく、新鮮に感じます。若い世代がもっと参加して、その新鮮さに触れられる場になったらいいなと思いましたし、運び出した民具達が、芸術祭でどんな風に活躍するのかもとても楽しみです。

サポートスズの方、同じく県内からやってきたスズサポさん、市役所で芸術祭を担当する職員の方、皆さんそれぞれ境遇は違うけれど、芸術祭に向けて一緒に体を動かし働いている、、

初対面同士でも、一緒に作業していくうちに自然に打ち解けていく感覚は心地よく、色々な方とお話ができて、自分の中の価値観が広がる感じがしました。

3.心に残った景色とこれから

サポーター活動をする中で、目にした珠洲の風景もとても心に残っています。
飯田地区の朝の海と鳥の鳴き声、大谷地区の空に泳ぐたくさんの鯉のぼり
旧小学校から見えた深い青色の海 などなど…

旅行で訪れただけでは知ることが出来ない珠洲の魅力をたくさん感じられたように思います。

奧能登国際芸術祭では、今回の活動で携わった「スズ・シアター・ミュージアム」の他にも色々な作品があるので、どんな作品があるのか、他の作品にも興味深々です。わたしの好きな珠洲焼をテーマにした作品もあるのだとか!これからの活動が楽しみです!

テキスト:オサダ